道産食材にもっと「機能性」のスポットライトを‼

北海道の機能性素材とその効能

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北海道の豊かな農産物、海産物にはたくさんの機能成分が含まれています

じゃがいも

日本では北海道が最大の生産地で、国内のシェアは8割を占めます。
低温に強いので寒冷地での栽培が可能です。様々な種類があり、それぞれ特徴によって、例えば「メークイン」は煮崩れしにくいのでカレーやシチュー、「男爵イモ」ならマッシュポテトやコロッケなどの料理に適しています。でんぷんが多く、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンB群やビタミンC、カリウム、マグネシウム、食物繊維などの栄養成分が含まれています。

また、じゃがいもには、脂質代謝の改善効果が報告されている「ポテトペプチド」や、がん予防老化防止などの効果があるといわれている「クロロゲン酸」などの機能性成分が含まれています。

玉ねぎ

玉ねぎも北海道を代表する野菜!

最初に栽培されたのが札幌といわれており、高温には弱いのですが害虫や病気などが少なく、育てやすい野菜です。最も一般的なのが黄玉ねぎで、水分が少なく長期保存がききます。その他、辛みが少なく生食に向いている赤玉ねぎと白玉ねぎがあります。

玉ねぎには、他の野菜に比べて含有量が多く、吸収率も高いとされる「ケセルチン」が多く含まれています。ポリフェノールの一種で抗酸化作用脂肪吸収抑制作用高血圧を予防する効果があるといわれています。

その他にも記憶障害の改善に有効といわれる「ジプロピルトリスフィルド」や、血液をサラサラにして動脈硬化を予防するという「アリシン」も含まれています。

大豆

大豆は五穀の一つで、日本では昔から様々なかたちで食べられてきました。
そのまま食べても美味しいですが、枝豆、もやしや、味噌、醤油、納豆、豆腐に油揚、おから、豆乳、湯葉と、たくさんの加工食品があり、日本人は大豆をうまく食生活に取り入れ、良質のたんぱく質を取ってきました。

自給率が低い為、輸入が多い大豆ですが、北海道が作付け面積や生産量が一番で、国産大豆は主に豆腐や納豆などの加工品に使われています。

更年期障害を軽減するという「大豆イソフラボン」は、骨粗しょう症や動脈硬化の予防効果も期待されます。総コレステロールを低下させるといわれる「大豆レシチン」や、「大豆サポニン」「大豆ペプチド」など注目の機能性成分が含まれています。

小豆

赤いダイヤ「あずき」

小豆も北海道が最大の生産地で、和菓子の重要な材料の一つです。小豆を使った加工品に「北海道産あずきを使っています」と表示してある商品をよく目にします。
含まれる機能性成分としては、体重・血糖値の上昇を抑えるといわれる「カテキングルコシド」や、抗酸化作用の研究もある「小豆ポリフェノール」があります。

カボチャ

国内生産量の半分近くが北海道産で、和寒町がカボチャの市町村別作付面積、収穫量ともに日本一です。大きく、ホコホコ感のある「西洋カボチャ」、やや粘質な「日本カボチャ」、装飾用にも使われる「ペポカボチャ」の3つに分けられ、ビタミン類やベータカロチンが豊富です。肥満や生活習慣業、目の疲れに効果的で、細菌感染への免疫力を高めます。

最近注目なのは、ペポカボチャの種。脂排尿阻害の抑制効果があると報告されている「リグナン」が含まれています。

アスパラガス

北海道では明治時代に開拓使が導入し、大正時代に岩内町で下田喜久三が新品種を開発して、大規模栽培を始め、「日本アスパラガス株式会社」を設立して缶詰の生産を開始しました。昭和30年代までは缶詰用のホワイトアスパラが中心でしたが、海外の新興産地に押され輸出が衰退すると、代わりにグリーンアスパラガスが広く栽培されるようになりました。

ホワイトアスパラガスには苦み成分の「サポニン」が含まれており、有害な活性酸素の働きを抑え、血栓を予防するなど老化防止効果があるとされています。グリーンアスパラガスにはカロテン、ビタミン類が多く、穂先には「アスパラギン酸」や「ルチン」が多く、睡眠障害改善効果や、血中コレステロールや中性脂肪の低下作用などの効果があるといわれてます。

サケ

 日本人の大好きな魚、よく食べる魚に鮭があります。漁獲量は北海道がダントツ一位です。 一般的にシロサケが多いのですが、ギンザケ、ベニザケ、カラフトマス、キングサーモンと様々な種類があり、養殖ものも広く流通しています。昔から頭から尻尾まで、、身はもちろん、皮や内臓、卵まですべて使えるお魚です。

良質なたんぱく質は消化吸収力が高く、必須アミノ酸が多く含まれています。筋子やイクラに多く含まれる「DHA」「EPA」血液をサラサラにしてくれるといわれており、「DHA」記憶改善など脳の働き助けてくれます。脂肪蓄積予防効果があるとされる「ペプチド」もあります。また鮭の軟骨から抽出した「コンドロイチン硫酸」には脂質の吸収を抑える働きがあるという報告もあり、皮を利用した「コラーゲン」も注目されています。

イカ

塩辛、いかめし、スルメ、さきいかなど有名なイカの加工品の多い北海道。たくさんの種類がありますが、食用にできる種が多く、生でも、煮ても焼いても美味しい海の幸です。

イカは低カロリー、低脂肪な上、高たんぱくでビタミンB群やビタミンE、ナイアシン、タウリン、EPA、ペプチドなどを含みます。「タウリン」には血圧降下や血中の悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを増やす働きがあり、軟骨には脂質の吸収を抑える働きのあるといわれる「コンドロイチン硫酸」も含まれます。また、昔から薬効があるといわれていたイカスミには、ムコ多糖による抗腫瘍作用があるとされ、機能性研究がすすめられています。

カニ

北海道にくる観光客が楽しみにしている海の幸といえば、カニでしょう! 毛蟹、ズワイガニ、タラバガニに花咲ガニと、美味しいカニが沢山あります。

カニも低脂肪で、アルギニンなどの良質なたんぱく質を含み、ビタミンB群やビタミンE、ナイアシン、タウリンが豊富なため、疲労回復、滋養強壮、免疫力向上に有効です。またカニの甲羅や外殻は「キトサン」を多く含んでおり、便通改善血圧上昇抑制作用鎮痛効果抗菌・抗ウィルス作用もあるとされています。鮭やエビ、鯛にも含まれる赤い色のもとである「アスタキサンチン」には抗酸化作用があり、その強さはおよそビタミンCの5000倍ともいわれています。また炎症をおさえるのに有効との報告もあります。

 

昆布・メカブ

日本では古来から昆布やワカメなどの海藻類を食べてきました。料理の食材として利用できるほか、和食には欠かせない「だし」をとり、うまみ成分を抽出します。

日本の昆布の90%は北海道産で、採れる地域によって昆布の種類と特徴が異なります。稚内沿岸や利尻・礼文沿岸で採れる「利尻昆布」は風味の良い高級なだしがとれ、湯豆腐などに最適です。「日高昆布」や「羅臼昆布」は、だしの他、つくだ煮や昆布巻き用にも適しています。函館沿岸で採れる「真昆布」は厚く幅があり、上品な甘みがあります。

洋食が増え、肉料理を多く食べるようになった現代人の体は酸性に傾きがちですが、食物繊維が豊富なアルカリ性食品である昆布を食べることでバランスを取ることができます。またビタミンやミネラルが豊富です。ねばねばの成分には「アルギン酸」「フコイダン」という水溶性食物繊維が多く含まれており、糖質や脂質の吸収を抑え血中コレステロール値上昇を抑えてくれる作用などがあるといわれてます。函館市周辺で採れる「ガゴメ昆布」はこのねばり成分が強く、「フコイダン」を高含有することから、昔から作られていたトロロ昆布や松前漬けの以外の新商品の開発が、近年盛んになっています。

参考文献:
・「農水省ホームページ 各生産量・作付け統計他、関連ページ」
・「北海道産機能性素材辞典」 北海道バイオ産業クラスター・フォーラム
・「ステップアップ 北の家庭菜園」 有村利治氏
・「北の健康野菜」 西村弘行氏
・「地方独立行政法人北海道立総合研究機構 水産研究本部ホームページ」
・「全国イカ加工業協同組合ホームページ」
・「こんぶネット」一般社団法人日本昆布協会ホームページ

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